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マーケティングEYE

ニューツーリズム

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観光資源活性化としてのニューツーリズム

新しいコラボレーションによる資源開発

1:旅行者のニーズは多様化・高度化・深耕化

旅行者ニーズの多様化・高度化が進んでいる中で、多品種・小ロット・高付加価値という特色を有し、従来型のマスツーリズム商品とは異なる、「ニューツーリズム」に注目が集まっている。
これらは、その多くが、旅行者の受入側である地域の資源を活用し、地域が主体となって造成・販売する「着地型」の観光商品であることがその特徴であり、地域活性化へ果たす役割が期待されている。


2:ロングテール理論

顧客の多様なニーズに合わせ、小ロットでも多くの品種を販売するというモデルは、まさに、「ウエブ進化論」などで取り上げられて一世を風靡した「ロングテール理論」に他ならない。
旅行会社を支えるマス・ツーリズムの「売れ筋」商品は、品目数を横軸、売上(=集客人数)を縦軸にして集客数順に並べた逆放物線グラフの、「ヘッド」部分に相当する。
一方、ニューツーリズム商品は、小ロットでの販売を基本とするため、「テール」部分に相当し、従来の販売モデルでは、「死に筋」として捨てられていた部分になる。Amazon.com が「ロングテール」のテール部分に着目して成功したように、ニューツーリズムの商品化と販売拡大のためには、従来の旅行商品ビジネスとは次元の異なるモデルを検討し、催行と流通の仕組みを構築することがが必要と考えられる


マーケットニーズ

ニューツーリズム

ニューツーリズムとは
「ニューツーリズム」という単語が、いつから提唱され定義づけられているか、確認出来ていない。
従来の「宴会型団体旅行」や「大量販売パッケージツアー」などに象徴される「マス・ツーリズム」の対照として、地域の隠れた資源を活用、小規模、持続可能性、などを踏まえ、成熟した旅行市場のニーズに対応する「新しい」旅行形態ものとして使われている。
日本商工会議所が平成16 年3 月に発表した「地域における『ニュー・ツーリズム』展開に関する提言」では、「社会環境の変化、ニーズの変化等に対応した、産業観光、街道観光、都市観光、視察観光など多様な『ニュー・ツーリズム』が勃興しており、地域としてのオリジナリティ性、ストーリー性溢れる商品・サービスの開発が一層重要になっている」ことなどを訴えている。
また、その他の「ニュー・ツーリズム」として、コンベンション誘致、エコツーリズム、グリーンツーリズム、アグリツーリズム、フラワーツーリズム、温泉等を活用した健康増進のための観光、映画・テレビドラマのロケ誘致などを挙げている。
また、国土交通省は、平成19 年度より「ニューツーリズム創出・流通促進事業」を実施し、ニューツーリズム旅行商品を幅広く収集・集約することにより、「ニューツーリズム商品市場」の形成を図るとしている。
ここでは、長期滞在型観光、エコツーリズム、ヘルスツーリズム、産業観光、などが例示されている


観光ネットワーク

ネットワーク化へ向けたインフラ整備

観光ネットワークを構築し、これを円滑に運営していく上で、基礎データの整理がファーストステップとなるでしょう。
観光関連基礎調査
・観光振興プログラムのテーマ及び基本方向に基づいて施策を展開してゆくために必要な基礎調査を行う必要があります。
1)観光資源の発掘・再評価
・現在作成されているパンフレット等の資料が、観光資源の魅力が十分に拾い上げられているとはいえないかもしれません。
観光資源の発掘を行うために内容の見直しや改訂を行うことが必要です。
・既に知られている資源であっても、例えば季節ごとに見れば別の魅力がある場合もあるので、観光客の興味の視点から観光資源の再評価を行う事が大切でしょう。
・地元の人にとっては当たり前のものでも観光客にとっては興味を引かれるものもあるので、そのような観点を大事にして観光資源を活性化していくことも重要です。
2)観光情報データベースの作成
・観光パンフレット・マップ、ホームページ等を作成する際の資料として、宣伝、プロモーション等に用いる素材として、また、市内の観光関係者や市民等が地域の観光資源等について知りたいときに利用する資料として、観光情報データベースを作成する事が必要です。
・写真は有用な情報であり情報ニーズも高いので十分にストックする。季節毎の見栄えのする写真を集めておくなど日頃の情報収集整理は頻繁に行うべきです。
・情報の収集にあたっては、上記の観光資源の発掘・再評価と合わせ、観光関係者に限らず、各地域に詳しい住民、その他関心の高い一般市民(公募等による)を活用する方法も検討しましょう。
3)観光行動調査の実施
・観光客が観光地を訪れたきっかけや、利用した情報、立ち寄った観光施設、消費額と購入した土産品等、旅行中の不満点、問題点などについて数年に1度の頻度で調査する事は、新しいアプローチにとって重要なことです。
・また、同じ観光資源でも季節毎の行動の違いも把握する事は必要でしょう。


情報ネットワークと戦略的情報発信

ホスピタリティの向上とネットワーク

旅行者に対する、CS創造の起点は各種インフラの整備による、ストレスのない行程や滞在、観光を提供する事にあるといえるでしょう。
旅行のスタートといえる空港や駅などから、交通機関や宿泊施設、観光施設など設備はもちろん、そこで働くスタッフの印象も大切になります。
特に言語の問題は大きな要因であり、適切なインフラの整備と、情報提供は絶対条件といえます。
観光ネットワークを基本として、各ポイントでバリアフリーの情報発信をすることは、資源そのものの集客パワーが弱いニューツーリズムにとっては大切なポイントといえます。